化粧品の流通加工とは?具体的な内容やメリット・デメリット

化粧品の流通加工は、出荷前に包装やラベル貼りなどを行い、販売しやすい状態に整える作業です。
表示ルールへの対応やギフト需要など、流通段階で必要になる手直しは多いため、この作業が必要になります。
ですから、流通加工は、物流の一部ではなく販売準備の工程として考えると良いでしょう。
本記事では、化粧品の流通加工について「何をするのか?」「どのようなメリット・デメリットがあるのか?」などを解説します。
化粧品の流通加工とは
化粧品の流通加工とは、商品を売りやすくするために出荷前の作業をおこなうことです。
包装や表示が整っていないと販売できない場合があるため、事前の流通加工が必須となります。
具体例としては、以下があります。
- 個別包装
- 値付け
- シール貼り
- ギフト包装
- 箱の組み立て
- 箱詰め
ほかにもサンプルやチラシを入れる作業も含まれます。
以下では、流通加工に含まれる業務を、より細かく分けて見ていきましょう。
生産加工
生産加工は、商品を出荷できる形に仕上げるための組み立てや箱詰め作業です。
商品単体では売り方に合わない場合は、箱詰めや組み立てが必要になります。
たとえば「箱を組み立てて商品を入れる、複数の商品をセットにしてまとめる」などの作業が当てはまります。
出荷前に形を整えると、倉庫や店舗での作業が減り、入れ間違いも起きにくいです。
生産加工は、出荷準備を安定させるための作業だと考えておきましょう。
販促加工
販促加工は、見た目や特典を整えて買いやすくするための作業です。
ギフト対応やキャンペーン対応などの場合に必要になります。
具体的には、以下の加工です。
- ラッピング
- リボン掛け
- シール貼り
- ノベルティの同梱
- メッセージカードの封入
出荷前にまとめて対応すると、繁忙期でも発送が遅れにくくなります。
化粧品の流通加工にはライセンスが必要

化粧品の流通加工の作業内容によって「化粧品製造業許可」が必要になります。
化粧品は薬機法(医薬品医療機器等法)の規制対象で、国内で販売する過程の二次加工や包装、表示、保管は「製造工程」として扱われるためです。
特に輸入化粧品を日本で販売する場合は、日本語の法定表示ラベルを貼る必要があり、このラベル貼付は許可がないと対応できない代表例です。
また、ロット番号の印字や、出荷判定を待つ商品を倉庫で保管する行為も、許可が必要になるケースがあります。
流通加工のライセンスの取得方法
許可を取得するには、製造所が衛生的に管理されていることや、保管設備が整っていることなどの条件を満たす必要があります。
また、責任者の配置も求められます。
さらに、許可は会社単位ではなく「製造所ごと」に必要です。
同じ会社でも倉庫が変われば、別途許可が必要になります。
化粧品の流通加工をおこなうメリット
流通加工をおこなうと、安心して出荷でき、販売準備も進めやすくなります。
作業の中で検品ができ、セット品も完成した形で出荷できるからです。
たとえば箱の汚れやつぶれを作業中に見つければ、不良品のまま出荷するリスクが減ります。
サンプル付き商品も完成した状態で届けられるため、店舗側の負担が大きく減ります。
以下では、より具体的なメリットについて見ていきましょう。
品質が安定しやすい
流通加工をすると、出荷前に不良品を見つけやすくなります。
箱詰めやラベル貼りのときに目で確認する工程が入るからです。
たとえば輸入品は箱の汚れやつぶれが起きやすいです。
作業中に気づけば出荷前に差し替えできます。
その結果、クレームや返品が減りやすくなります。
顧客満足度が上がると共に店舗の負担を減らせる
流通加工をおこなうと、買った人が使いやすい形で商品を届けられます。
セット化や同梱を出荷前に済ませられるからです。
たとえば「シャンプーとコンディショナーを一つにまとめる、箱にサンプルを付ける」などの作業をおこなった場合、買う人は一つひとつを手にとる手間が省けます。
同時に完成品に近い状態で届くと、店舗や倉庫での手間が減ります。
化粧品の流通加工のデメリット
流通加工には、費用が増えたり、作業ミスが起きたりするリスクがあります。
工程が増えるほど人手と管理が必要になるからです。
以下で、よくあるデメリットについて解説します。
メリットだけではなく、デメリットも考えた運用をおこなってください。
外部に依頼するとコストがかさむ
流通加工を増やしすぎると、加工費が積み上がって利益が減ります。
「箱詰め、ラベル貼り、ギフト包装、サンプル同梱」などは、1件ごとに手作業が発生し、その分だけ料金が加算されます。
さらに、急ぎ対応や仕様変更が入ると追加料金がかかることも。
加工費が高くなると、販促を続けても利益が残りにくくなり、値上げやキャンペーン縮小を検討せざるを得ません。
流通加工は「やりたいこと」だけで決めず、費用と売上のバランスを見て範囲を絞りましょう。
ミスのリスクは上がる
流通加工の作業が増えるほど、出荷ミスや仕上がり不良が起きやすくなります。
「ラベルの貼り間違い、サンプルの入れ忘れ、セット内容の取り違え、ラッピングの崩れ」など、手作業が多い工程ほど人のミスが出やすいからです。
ミスが起きると誤出荷やクレームにつながり、交換対応や返金対応で手間と費用が増えます。
さらに、商品やブランドへの不信感が残るとリピートにも影響します。
そのため、流通加工をおこなう場合は、手順書とのダブルチェックや作業者教育が整っている環境が必要です。
化粧品の流通加工は外部に委託すべき?

流通加工は、作業量が増える時期や加工内容が複雑な場合ほど、外部に任せたほうが安定しやすいです。
社内で対応しようとすると、人手不足や作業スペース不足が起きやすく、発送遅れや作業ミスにつながることがあります。
たとえばギフト需要が増える時期にラッピングや同梱作業が集中すると、通常業務と両立できず現場が回らなくなるケースもあります。
そのため、流通加工を外部に依頼するという方法も検討してみてください。
以下では、外部に委託するメリットや選び方について簡単に解説します。
外部に委託するメリット
外部に委託すると、流通加工の作業を安定して回しやすくなります。
社内で人を増やしたり手順を作ったりしなくても、必要な作業をまとめて任せられるためです。
具体的なメリットは、以下のとおり。
- 繁忙期でも作業量を増やしやすい
- ラベル貼りやセット組みを一定の手順で進められる
- 梱包資材の手配や保管の手間が減る
結果的に、社内の作業が圧迫されにくくなり、商品企画や販促など本来の業務に時間を使いやすくなります。
流通加工の依頼先の選び方
流通加工の依頼先は、ミスを減らす仕組みや、対応できる作業範囲で選びましょう。
対応力が不足していると、仕上がりのばらつきや誤出荷が起きて、結果的に手戻りが増えるためです。
具体的なポイントは、以下の3つ。
- 商品ごとに数を管理し、どこに在庫があるか追えるか
- サンプルやチラシなど複数の同梱に慣れているか
- ラベル貼りやセット内容を確認するチェック工程があるか
この確認ができていると、出荷後のトラブルを減らしながら、安心して流通加工を任せやすくなります。
化粧品の流通加工はおこなっておいて損はなし!外部委託も検討しましょう

化粧品の流通加工は、出荷前にラベル貼りや箱詰め、同梱などを行い、売れる形に整える作業です。
やることが増えるほど費用とミスのリスクも増えるため、必要な加工だけを決めて進めると良いでしょう。
ただし、人手やリソースが足りない場合は外部への委託も検討してみましょう。
目的に合う範囲で流通加工を設計すると運用が安定します。