2026.09.17

WMSとは?機能やメリットを解説

物流現場では、入荷、在庫管理、ピッキング、検品、出荷など多くの作業が発生します。

取り扱う商品や出荷件数が増えると、紙やExcelだけでは在庫数や作業状況を正確に把握するのが難しくなり、誤出荷や在庫差異につながることも。

こうした倉庫内の情報や作業を一元管理するシステムがWMSです。

WMSを活用すると、商品の数量だけでなく、保管場所や入出荷履歴、作業状況なども確認できます。

この記事では、WMSで管理できる業務や主な機能、導入するメリットについて解説します。

WMSで管理できる主な業務

WMSとはWarehouse Management Systemの略で、日本語では倉庫管理システムと呼ばれます。

在庫数だけを管理するのではなく、商品が倉庫へ入ってから出荷されるまでの情報や作業を管理するシステムです。

WMSで管理できる主な業務は、以下の流れです。

1. 入荷

2. 検品

3. 保管・ロケーション管理

4. 在庫管理

5. ピッキング

6. 出荷検品

7. 出荷

たとえば、商品が入荷した際には予定数量と実際の数量を確認し、検品後は倉庫内の保管場所を登録します。

注文が入れば、商品の保管場所をもとにピッキングを指示し、出荷前には商品や数量が正しいかを確認します。

商品の情報と倉庫内の作業を紐づけて管理できることが、WMSの大きな特徴です。

WMSの主な機能

WMSには、在庫数を確認するだけでなく、倉庫内の作業を管理するさまざまな機能があります。

ここでは、WMSの代表的な機能を紹介します。

入荷管理

入荷管理では、倉庫へ入ってくる商品について、入荷予定や数量、検品結果などを管理します。

事前に登録された入荷予定と、実際に届いた商品を照合することで、数量不足や商品違いなどを確認できます。

在庫管理

在庫管理では、商品ごとの在庫数量や入出庫履歴を管理します。

商品が入荷・出荷されるたびに情報を更新することで、現在どの商品がどれだけ残っているのかを確認できます。

ロケーション管理

ロケーション管理とは、商品が倉庫内のどこに保管されているのかを管理する機能です。

棚やエリアごとに番号などを割り振り、商品情報と保管場所を紐づけます。

作業者はシステムを確認すれば商品の場所が分かるため、倉庫内を探し回る時間を減らせます。

商品の場所をベテランスタッフの記憶に頼る必要もありません。

ピッキング管理

ピッキング管理では、注文内容をもとに、どの商品をどの場所から何個取り出すのかを作業者へ指示します。

ハンディターミナルなどと組み合わせれば、画面に表示された指示に沿って商品を集められます。

紙のピッキングリストを見ながら作業する方法と比べ、商品や数量の確認をシステム上で行える点が特徴です。

検品・出荷管理

検品・出荷管理では、ピッキングした商品が注文内容と一致しているかを確認します。

バーコードなどを読み取り、商品や数量をシステム上で照合することで、別の商品を出荷したり数量を間違えたりするミスを防げます。

WMSによっては、送り状の発行や配送会社とのデータ連携にも対応しています。出荷後の実績も記録できるため、いつ、どの商品を、どの配送先へ出荷したのかを確認できます。

ロット・使用期限管理

食品、化粧品、医薬品などでは、商品の数量だけでなく、ロット番号や使用期限を管理する必要があります。

WMSを活用すると、ロットごとの在庫数や入出庫履歴、使用期限などを商品情報と紐づけて管理できます。

使用期限が近い商品から出荷する運用や、特定ロットの商品がどこへ出荷されたのかを確認する際にも利用できます。

WMSを導入するメリット

WMSを導入すると、在庫管理だけでなく、倉庫作業の効率化や標準化にも活用できます。ここでは、WMSを導入する主なメリットを紹介します。

在庫精度を高められる

WMSを活用すると、入荷や出荷など商品の動きに合わせて在庫情報を更新できます。

紙やExcelを使った管理では、後からデータを入力したり、複数人で別々のファイルを管理したりすることで、実在庫と帳簿上の在庫に差が生じることがあります。

入出庫時に情報を記録する仕組みに変えれば、現在の在庫数を把握でき、棚卸し時の確認作業も減らせます。

誤出荷やピッキングミスを減らせる

WMSでは、バーコードやハンディターミナルを活用し、商品や数量をシステム上で照合できます。

人の目だけで商品を確認する方法では、似た商品や規格違いの商品を取り違える可能性があります。

ピッキングと検品の両方でシステムによる確認を行えば、誤出荷を防ぐ仕組みを作れます。

倉庫作業を標準化できる

WMSから商品の保管場所や作業内容を指示できるため、スタッフ個人の経験や記憶に頼る作業を減らせます。

たとえば、商品の場所を熟知したベテランスタッフしかピッキングできない状態では、そのスタッフが不在になると作業効率が低下します。

WMSに保管場所や作業手順を登録しておけば、ほかのスタッフも同じ情報を確認できます。

作業時間を削減できる

WMSを導入すると、商品を探す、在庫数を確認する、紙へ記録する、Excelへ転記するといった作業を削減できます。

NECソリューションイノベータが紹介する食品を扱う運輸・倉庫業の事例では、Excel中心の管理からWMSへ移行し、年間約200時間の作業時間削減につながったとされています。

参照元:倉庫現場の課題から考える、使えるWMSとは | 物流ソリューション | NECソリューションイノベータ

倉庫の状況を可視化できる

WMSでは、在庫数、入荷状況、出荷状況、作業実績などをデータとして確認できます。

倉庫内の状況が見えることで、どの商品が滞留しているのか、どの時間帯に作業が集中しているのか、どの工程で時間がかかっているのかといった問題を分析できます。

WMSは物流DXを進めるための基盤にもなる

WMSは、倉庫内の作業を効率化するだけのシステムではありません。

物流現場の情報をデータ化することで、物流DXを進めるための基盤としても活用できます。

人手不足への対応や物流効率化を考えるうえでも、倉庫内の商品と作業をデータで管理する仕組みは今後さらに必要になります。

WMSを導入する際は、現在の在庫管理だけではなく、将来的にどのシステムや設備と連携するのかまで考えて選ぶとよいでしょう。

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